登場人物紹介

●主人公・北方修二(きたかたしゅうじ)
演・青山雅士
新謡社に属する歌人であり文化学院の教員。
処女詩集「異端の門」が世間に認められるが、
その反面、松下シヅとの醜聞もまた世間に広まっている。メリーと出会い、彼女に溺れていく。
 
●粕壁正彦(かすかべまさひこ)
演・わたなべそう
憲兵大尉。北方とは同郷で幼馴染。
東京で憲兵隊に所属し国民を守ろうと尽くしているが、憲兵隊の思想に馴染めずにいる

●メリー
演・ふくいきよか
鶴蝶が仕切るちゃぶ屋で働くことになった異国の娼婦。金髪碧眼でその美しさは息を呑むほど。
儚げでありながら己の意思をしっかりと持つ。
北方の全てを愛する。

●与謝野晶子(よさのあきこ)
演・青柳みさと
文化学院の学監を務める。名のある歌人だが、今は更新の育成に力を注いでいる。
大家族の妻でもある。

●黒田清(くろだきよし)
演・真下祐一
新謡社の歌人。文化学院で教鞭をとることになる。幸子とは婚約をしており、その優しい愛情を一心に注いでいる。

●今井幸子(いまいさちこ)
演・岸本綾菜
新謡社の歌人。婚約者の黒田には弱いが、自分の意見をはっきりと主張できる新しい女性の一人。
北方には同じ雑誌社の者としてしっかりしてほしいようだ。

●三好一郎(みよしいちろう)
演・阿部シコウ
新謡社の新人小説家。良くも悪くも猪突猛進。
その悪気のなさに、周りも彼の行動を生暖かく見守っているようだ。新謡社の先輩たちに憧れがあるなかとにかく付いて回っている。
 
●吉永ふみ(よしながふみ)
演・石田実織
晶子が学監を務める文化学院の生徒。中等部の二年生。新しい時代を担うため、日々勉学に励んでいる。と一つのことに夢中になると周りが見えないほどに熱中する。

●大杉栄(おおすぎさかえ)
演・寺島八雲
思想家として文学や社会活動行っている。アナーキストと呼ばれることも多く、憲兵たちとの中は最悪。女性に好かれることでも有名。
妻と愛人との刃傷沙汰は知らぬものはない。

●伊藤野枝(いとうのえ)
演・井家久美子
女性活動家として、そしてその過激な行動故に名が知られている。大杉とはパートナー。
彼を巡る四角関係の勝者とも言える。

●橘宗一(たちばなむねかず)
演・三瓶真理
アメリカ生まれの大杉の甥。
まだ6歳だがとても礼儀正しく、いつも自由で過激な叔父夫婦に振り回されている。
文化学院で短期間、学ぶことになる。

●森山啓二郎(もりやまけいじろう)
演・梅坊主
憲兵隊の一員、粕壁の部下に当たる。
憲兵の職務に実直であり、それゆえにまわりと衝突することも多い。腕は立つ。

●小泉弥一(こいずみやいち)
演・長澤嶺
憲兵隊司令官。
国家を、陛下を守るためならば手段は厭わない。粕壁とは考え方が合わない。それを直接的には罰しないが、老練な手管で彼の選択肢を狭めていく。

●鶴蝶(かくちょう)
演・深月要
チャブ屋の女主人。男装の麗人として、そしてそのさっぱりした性格からも客や店員からも慕われている。メリーをチャブ屋に連れてきたのも彼女。

●藍(あい)
演・高木碧
チャブ屋の店員。男娼である。
その見た目の美しさ、愛嬌のある性格でお客が切れることはなかなかない。大杉も常連の一人のようだ。

●松下シヅ(まつしたしづ)
演・手塚優希
夫がありながら北方と愛人関係になり、それが世間に広まり大変な醜聞に。今は夫と別れて暮らしている。北方との仲は当時ほどの熱さはないようだ

●稲葉昌男(いなばまさお)
演・小川春樹
東京から北方を訪ねてきた探偵。
時計技師の北条氏からの依頼で、北方にとある人物の話を聞きに来た。陽気で適当に見えるが実は凄腕。